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第10回Web学習会:誰一人取り残さない防災に向けて、私たちができること

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2021年7月6日

 

 中央労福協は7月6日、同志社大学社会学部教授/同志社大学インクルーシブ防災研究センター長の立木茂雄氏を講師に招き、「誰一人取り残さない防災」をテーマにWeb学習会を開催、73名が参加した。

 要介護高齢者や障害者など、災害時の避難行動や避難所などでの生活が困難な避難行動要支援者の死亡率の割合が全体比より高いことが過去の大規模災害の統計資料から明らかになった。東日本大震災における全体死亡率との比較では障害者の死亡率は約2倍近くとなり、2018年7月発生の西日本豪雨では倉敷市真備町の死者51人のうち42人が避難行動要支援者であった。

 災害のたびに災害弱者(高齢者・障害者等)に多くの犠牲者が出ている現状に対して、立木氏は「平時と災害時の対応策が縦割りである」と指摘。根本的な解決策として平時の福祉と災害時の危機管理を切れ目なく連結すべきと主張し、具体的には福祉専門職や当事者(災害弱者)が災害時ケアプラン(避難移動編)の策定に積極的に参画することを提案した。

 「個別避難計画」策定への当事者参画を先進的に進めている別府市の取り組みを例にあげ、行政と当事者・家族、福祉専門職、地域住民をつなぐ役割を担うインクルージョン・マネージャーの存在を高く評価した。当事者が参画することで当事者の「防災リテラシー」が高まり、そのことによってケアプランの実効性が向上するため、別府市モデルを参考に取り組む行政が増えている。

 中央労福協においても「個別避難計画」の実行性の改善に向け、「2021年度自治体に対する政策・制度に関する要求(ひな形)」に「個別避難計画」策定への当事者参画とインクルージョン・マネージャー(別府市モデル)の設置を盛り込んだ。

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