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第19回Web学習会 多文化共生のまちづくり

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2022年3月22日

    中央労福協は3月22日、一般社団法人茨城NPOセンター・コモンズ代表理事の横田能洋氏を講師に迎え、日本で暮らし働く外国にルーツをもつ方々の現状と課題に関するWeb学習会を開催、88名が参加した。

 茨城県西地域に位置する常総市では人口の約9%を外国人が占める。コモンズはNPO中間支援組織として活動するかたわら、空き家を活用した保育園や交流の場の運営、子どもの教育・キャリア支援、シェアハウスの提供、2015年の鬼怒川大水害からの復興などを通じて、多文化共生をコンセプトとしたまちづくりを行っている。在留資格を失うのが嫌で日本人配偶者のDVから逃げられない、在留資格のない難民申請中の方は住民登録も健康保険加入も就労もできない等々、外国人の方は様々な問題を抱えており、地域ごとに対応が求められる課題も異なる。

    横田氏は「外国人の相談は外国人を専門に対応している団体につなげばよいと思われがちだが、本来であれば福祉の専門機関で対応すべき。言葉の壁や国の事情などに配慮しつつ日本の福祉サービスを提供できるようにする“多文化ソーシャルワーク”を普及させたい。福祉に携わる多くの皆さんにぜひ取り組んでいただきたい」と熱を込めて語る。

    また、給与明細の見方からローンや保険の仕組みなどの金融教育、地域や学校にいる外国ルーツの方々への声掛けなどの必要性についても言及いただいた。労働者自主福祉運動として、また一生活者として実践できる外国人への対応・接し方について多くの気づきを得る機会となった。

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