2026.02.13
印刷する「若者の住まいの実態調査」を実施しました!
中央労福協は2026年2月13日、30代以下の働く若者3,000人を対象に実施した「若年層における住宅に関する意識・実態に関する調査」の結果を公表しました。
調査の結果、多くの人が家賃をはじめとする住宅関係費に大きな負担を感じており、それが若者の自立・独立に影響を及ぼしていることが明らかになりました。
また、健康で文化的な住生活に必要不可欠な最低居住面積を下回る水準で生活している人が少なくないことも分かりました。

調査結果のポイント
- 独身1人暮らしの3割強、既婚夫婦の2割弱が最低居住面積を下回る水準で生活している
- 住居費負担率は平均25.3%で、住宅関係費について3人に1人が「かなり負担を感じている」と回答
- 住居を選ぶ際に最も重視されているのは、「家賃・住宅ローン返済等の費用負担」
- 親と同居している人のうち4割が独立を希望する一方、3割は「独立した場合の住居費負担の重さを理由に同居を継続
- 安心して結婚・子育てをするために、家賃補助制度を求める人が2割にのぼる
調査結果の詳細
1. 独身1人暮らしの3割強、既婚夫婦の2割弱が最低居住面積を下回る水準で生活
最低居住面積とは、「健康で文化的な住生活に必要不可欠な住宅の面積に関する水準」のことであり、世帯人数に応じて定められています(例:一人暮らし25㎡、二人暮らし30㎡など)。
本調査の結果、独身1人暮らしの32.9%、既婚夫婦の17.0%が、最低居住面積を下回る水準で生活していることが分かりました。ただし、住居の延べ床面積については「わからない」と回答した人が非常に多く、「わからない」を除いて分析すると、独身1人暮らしの52.5%、既婚夫婦の29.8%が最低居住面積を下回る水準で生活している実態が明らかになりました。

2. 住居費負担率は平均25.3%、住宅関係費について3人に1人が「かなり負担を感じている」と回答
住居費負担率とは、月収に対する住宅関係費の割合を示すものです。調査の結果、住居費負担率は平均25.3%で、月収のおよそ4分の1が住宅に関する費用に充てられていることが分かりました。
また、住宅関係費の負担感について尋ねたところ、独身1人暮らしでは3人に1人(33.5%)、子どものいる既婚世帯では2人に1人(46.6%)が「かなり負担を感じている」と回答しました。家賃をはじめとする住宅関係費が、多くの人にとって大きな負担となっている実態が明らかになっています。

さらに年収別に見ると、独身1人暮らしでは、低所得世帯ほど住居費負担率が高くなる傾向がみられ、「かなり負担を感じている」と回答する人の割合も高くなることが分かりました。

3. 住居を選ぶ際に最も重視されているのは「家賃・住宅ローン返済等の費用負担」
住居を選ぶ際に重視する項目について、14項目の中から3つ以内で選んでもらったところ、「家賃・住宅ローン返済等の費用負担」が37.9%と最も多い結果となりました。住宅関係費の負担が生活に大きな影響を及ぼしていることから、住環境や利便性よりも、費用負担の軽減を重視した住居選択が行われていることがうかがえます。
この傾向は既婚者でより強くみられ、夫婦と子どもからなる世帯では、55.8%が「家賃・住宅ローン返済等の費用負担」を、住居を選ぶ際に重視する項目として選択しています。

4. 親と同居している人のうち4割が独立を希望する一方、3割は「独立した場合の住居費負担の重さ」を理由に同居を継続
現在親と同居をしている人を対象に、親の家に住んでいる理由について10項目中複数選択可で尋ねたところ、「独立した場合の住居費負担の重さ」が32.3%と最も多い結果となりました。

また、親と同居している人に対し、親の家を出て独立したいかどうかを尋ねたところ、「親から独立して暮らしたい」が16.7%、「どちらかといえば独立したい」が22.4%となり、〈独立したい〉と回答した人は合計で39.1%と、4割を占めました。一定数の人が独立を希望しているものの、住居費の負担を理由に、実際の独立には踏み出せていない状況がうかがえます。
さらに暮らしの状況別にみると、現状の生活を「苦しい」と感じている人ほど「独立したい」と回答する割合が高くなっており、実家を出たいと考えながらも、経済的な理由からそれがかなわない層が少なくないことが示されています。

5. 安心して結婚・子育てをするために、家賃補助制度を求める人が2割
若い世代が安心して結婚・子育てを行うために必要なことについて、13項目の中から3つ以内で選択してもらったところ、「子育て世帯のための給付」が44.2%と最も多く、次いで「住居費の負担を軽減する家賃補助等」が21.7%となりました。
また、「子育て世帯向けの手ごろな住宅の供給」(13.6%)など、住宅支援を必要とする声も一定程度みられ、住居費の負担が結婚や子育てに影響を及ぼしていることがうかがえます。

調査結果一覧はこちら
▶ 若者の住まいの実態調査(2025年7月調査) 調査結果のポイント
▶ 若者の住まいの実態調査(2025年7月調査) 調査報告書(詳細版)
また、中央労福協では、本調査の結果を踏まえ、調査結果のポイントをまとめた広報・啓発用リーフレットを作成しました。若者の住まいの実態に関する理解を深める資料として、ぜひご活用ください。
▶ 若者の住まいの実態調査(2025年7月調査) リーフレット
さらに、本調査の結果を受けて、住宅政策に詳しい小田川 華子さん(博士〔社会福祉学〕/東京都立大学 客員研究員/公益財団法人ユニバーサル志縁センター 事務局長)より、調査結果を分析した詳細なレポートを寄稿いただきました。ぜひご参照ください。
▶ 「若者の住まいの現状と日本の住宅政策の課題」(小田川 華子)
調査概要
- 実施主体 : 労働者福祉中央協議会
- 調査名称 : 若年層における住宅に関する意識・実態に関する調査
- 調査時期 : 2025年7月
- 調査対象 : 30代以下の働く若者3,000人 ※中間的な収入層までを対象に調査を実施。
- 実施方法 : 調査モニターを利用した自記入式Webアンケート
- 調査会社 : 株式会社ネットエイジア
- 集計分析 : 労働調査協議会
調査結果データの引用・掲載について
本調査結果を引用・掲載する場合に労働者福祉中央協議会への申請は不要です。
ただし、出典情報として実施主体、調査名称、調査時期、出典元URLを明記してください。なお、申請は不要ですがもし宜しければ掲載情報等をお寄せ頂きますと幸いです。