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第59回Web学習会「生協運動の歩みとこれからの役割」

 3月13日、中央労福協は第59回Web 学習会を開催し、93名が参加しました。今回は、公益財団法人生協総合研究所 研究員の三浦一浩さんから「生協運動の歩みとこれからの役割」をテーマに講演を受けました。

 三浦さんは、生協とは消費者が出資金を出しあって組合員になり、共同で運営し利用する協同組合であることを説明したのち、イギリスのロッチデール公正先駆者組合にはじまる協同組合の歴史や、日本における生協運動の広がりについて、大正期の「新興消費組合」の普及など具体例を交えながら紹介しました。続いて、大正デモクラシーのもと、労働組合と連携しながら、労働者や勤労市民を基盤とする新興消費組合が各地で拡大したことが示されました。しかし、当時の警察や右翼の干渉を受け、戦時下には指導者が拘束されるなど、厳しい状況に直面したことも述べました。

 また、戦後には、食料不足の中で生活を支える仕組みとして生協が再建され、1951年には「平和とよりよい生活のために」という理念のもと日本生活協同組合連合会が設立された経過を説明しました。当時は班活動や共同購入が中心だった事業形態が、1990年代以降は女性の社会進出やライフスタイルの変化を背景に個別宅配へと変化してきた歩みを振り返りました。生協の役割も変化し、公害や物価高、食の安全への不安が広がる中で安全・安心な商品の開発や供給に取り組み、生活課題に応えてきたことも解説しました。

 最後に、生協は今日、約3,000万人の組合員を持つ大きな市民組織となって地域福祉や災害支援、貧困支援などにも役割を広げてきたこと、その人的・物的資源を地域社会に開いていくことについて期待されていることなどを訴えました。今後は組合員の合意を大切にしながら、NPO・労働組合・他の協同組合など多様な団体と連携し、共益としての活動を地域社会の公益へとつなげていくことが生協の今後の大きな課題であると述べ、講演を終えました。