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第15回Web学習会 SGDsとは何か~地域コミュニティからの視点~

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2021年11月12日

    中央労福協は11月12日、大阪大谷大学人間社会学部教授の岡島克樹氏によるSDGs(持続可能な開発目標)に関するWeb学習会を開催、91名が参加した。

 近年、日本でもSDGsの理解は浸透してきたが、その取り上げられ方には違和感を感じることも多い。岡島氏は「①個人の行動にフォーカスされていること、②経済的局面だけが強調されていること、③人権的側面が軽視されていることにより我が国ではSDGsが歪んで広がっているのでは」と指摘する。

 多くの労福協や加盟団体でも行動指針や活動方針にSDGsを掲げている。その実践にあたってはSDGsの本質を踏まえてほしい、と岡島氏は話す。「先進国・途上国の区別にかかわらず地球規模の課題に対応しているか(普遍性)。男女、年齢、障がいの有無や程度、出自に関わりなくすべての人に関係しているか(包摂性)。持続的かつ強靭な道筋に移行するために大胆かつ変革的な手段をとっているか(変革志向性)。全ての人権を尊重しジェンダー平等を実現しているか(人権重視性)。これらに照らして改善できることがないか確認しながら取り組むことが重要」。独自のローカル指標を設定し取り組んでいる地方自治体の事例も紹介され、具体的な取組イメージを共有することができた。

 SDGsと労働者福祉運動の親和性は高い。誰ひとり取り残さない社会を目指して、人と人との関わり合いが希薄になりつつある地域で、私たちが果たすべき役割は小さくない。

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