2026.06.26
印刷する第61回Web学習会「それで、よかよか ~寛容の精神が醸成される社会へ~」

5月22日、中央労福協は第61回Web学習会を開催し、75名が参加しました。今回は、学校法人立花学園 立花高等学校 校長の齋藤 眞人さんによる「それで、よかよか ~寛容の精神が醸成される社会へ~」というテーマの講演でした。
福岡市にある立花高等学校は、全校生徒の約8割が不登校の経験を持つ全日制・単位制の高校です。同校は「ゆっくり・のんびり・まったり」というスローガンを掲げており、「不登校を解決するのではなく、生徒が安心して不登校のままでいられる学校でありたい」という教育観を紹介しました。「できないことを嘆くより、できていることを認め、できる手段を準備する」という考え方を、具体的な事例を交えて語りました。
齋藤さんは、社会が「当たり前」を基準とした心地よい範囲をつくろうとするために、そこから外れた人が苦しむのではないかと提起しました。同調圧力にも触れ、「異なる存在がいることを覚えておく必要がある」と強調しました。そして、子どもの僅かな頑張りを「当たり前」で済ませずに気づくこと、「頑張れ」と励ますより「よく頑張っているね」と認めることの大切さを、生徒や保護者とのエピソードを通じて語りました。
また、「他人に迷惑をかけてはいけない」という価値観についても、「自立とは一人で何でもできることではなく、自分の苦手なことを誰かに助けてもらうこと」だと述べ、元気と迷惑は貸し借りできるからこそ、「助けてと言える勇気を持とう」と呼びかけました。加えて、「本当に苦しい時には苦しいと言えない。泣いている人だけでなく、泣けない人にこそ気づける価値観を社会に広げたい」と語り、将来への楽観的展望を社会全体で共有することの重要性を訴えました。
最後に「『頑張れ』という励ましも大切だが、それを使い分ける器用さを大人が持ちたい」と述べ、誰もが安心して「助けて」と言える社会の大切さを訴え、講演を終えました。中央労福協は、本Web学習会での学びを今後の活動にも反映し、誰もが安⼼して働きくらせる社会づくりへ引き続き取り組んでいきます。